タングステン電球って過去の照明機材なの?
記事 No.046

近頃、省エネが求められる時代、写真業界でもストロボ以外の照明機材がタングステン( フィラメント )電球から蛍光灯へと切り替わり始めた... と思いきや、最近では一気に LEDへ... と、以外に早くその軸足を移動させています。
という前置きをしたところで、先日の話です。

一連の撮影依頼のカットに、建物外観の夕景撮影が含まれていました。
被写体はホテルなので、ただ夕方の外観を撮影したのでは冷たいイメージになってしまいツマラナイ。
夕方のマジックタイムの時間帯にタングステン電球で照明をすれば、そのアンバーな色合いはホテルの温かい雰囲気や安堵感を表現できる写真になると思ったので、「 外観の夕景は電球で照明して撮影しましょうか。」という提案をしました。
ここまでは良くある話。

c0210599_1135132.jpg

考えてみたら、使えそうなタングステン電球がスタジオにはありません。(汗)
( 最近、撮影を手伝ってくれたデザイナーさんが誤って割ってしまったり、自分も落としたり... )
100W位の小さい電球が 2個くらいはあったと思いますが、トイレの照明ならいざ知らず、到底、建物の照明には使えません。
そこで、知り合いの何人かのカメラマン仲間に電話をするも、悉く全滅状態。
タングステン電球はバイメタル同様、手に入れるのが難しくなっていて、既に過去の照明器具になっているようです。

えっ!みなさん、タングステン電球ってもう撮影に使わないの??
というカルチャーショックにも似た疑問も解決しないまま、とりあえず電話でビックカメラ高崎店に問い合わせてみると、案の定、在庫はナシ...
メーカーによっては製造すら終了している模様。
まぁ、購入するにしてもその経費は請求できませんので、在庫があったにしても購入するかどうかは微妙ですが。(笑)

建物が大きいので、本来( 銀塩フィルム時代 )ならば大光量のタングステン電球( 又はハロゲン電球 )を幾つも用意して、明るい時間帯から万全の準備で撮影に望むところです。
しかし、地方のカメラマンはそこまでする予算など請求できる訳もなく、又、夕景の撮影時間帯直前まで宴会場の撮影をしなければならないというタイトなスケジュール。
満足な準備時間も無いまま、バタバタと撮影しなければなりません。
さて、どうしましょ...

c0210599_17302079.jpg

結局は普通の夕景撮影で、レタッチでタングステン照明効果を演出しちゃいました♪ というオチ。
( ↑ 上の写真、左側が撮影元画像で、センターと右側がレタッチ後の納品画像です。)
外部照明による照明ムラや不自然な影が全く無いという副産物は有り難いのですが、このレタッチ代は請求できるのか?
そこで考えた...
無造作にレタッチ後の画像を納品するよりも、↑ このような比較画像を兼ねた一体式の印刷用画像データを納品し、遠回しにレタッチの手間を訴える作戦。(笑)

地方のカメラマンは、レタッチ代金として、○○...円 請求します。といっても、それが当たり前に認めてもらえない地域性もあり、低予算で要求された仕事をこなさなければなりません。
デジタルになって、今回のような撮影は照明機材を用意しなくても短時間で撮影出来るようになり、クライアント様や代理店様には一見簡単そうに撮影をしているように見えるのでしょう。
実は撮影してからの Mac処理の方が時間も手間も掛かるという事実を理解してもらいたいものです。
というボヤキにも似たお話でした... オシマイ☆
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by 39medaka | 2010-01-25 01:24 | 機材 | Trackback | Comments(6)
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Commented by Akita at 2010-01-25 03:37 x
Benさん
 タングステンは自分はまだたまに使いますが、今ではストロボが殆どです。でも、5D Mark.IIで動画も撮りたいと思ってますので、今後出番はあると思います。ただスチル用としてはすっかり過去のライティングになってしまった感じが一般的なんでしょうね。
Commented by 39medaka at 2010-01-25 04:27
Akitaさん、有難うございます!
動画でも、蛍光灯や LEDの方が、環境光や自然光と Mixさせる場合は相性が良いと思います。
そういう意味ではタングステンは益々利用頻度が低くなるかもしれませんよ。
そのうち LEDのフリッカー問題は解決すると思いますし...

タングステンの、あのアンバーな色味、とても好きなんですけどねぇ。
蛍光灯や LEDの電球色はウソっぽい曖昧な色味になるので、どうも私は好きになれませんが。
Commented by nanbutaya at 2010-01-25 23:39
ご苦労様です。
専門的なことはよくわかりませんが、しっかりとお仕事なされているのが伝わってきます。
がんばってくださいね!
Commented by 39medaka at 2010-01-26 02:09
nanbutayaさま、有り難うございます。
カメラマンはある意味、職人なので、最終的には自分が納得できる写真が納品できれば満足なんですよ。
デジタルになって、撮影後の画像にレタッチ出来るようになったので、職人にとってはイイ時代になりました。
だから価格にあまりシビアにならずに、継続的に仕事をさせてもらえれば それで良しとしています。
その企業の売り上げにどれだけ貢献できるか分かりませんが、その仕事に関われるという感謝の気持ちを忘れないようにしたいですね☆
Commented by haruneko3 at 2010-01-27 00:59
いかに、
これだけ大変な手間と経費がかかっているんですよということを...........さりげな〜く、伝えるのは苦労しますね。
それもクリエイティブな仕事では、
仕方の無い事なんでしょうね。。。。。。。?
Commented by 39medaka at 2010-01-27 05:35
haruneko3さま、有り難うございます。
ある程度のレタッチは やって当たり前という感覚ですから、どこまでのレタッチまでが無料という線引きも曖昧です。ですから、あまりシビアには考えていないんです。

レタッチ効果かどうか分かりませんが、「 スタジオ ベンさんに撮影をお願いすると、他のカメラマンよりもイイ写真に仕上がるよ! 」
と一部では評判になっているんです。(笑)
それだけでも苦労の甲斐があった。と思う事にしています...

もし価格が高かったら写真が良いのは当たり前ですから、低価格でイイ写真を提供する事が求められています。
総じてデフレスパイラルな波が来ているという感じですかね。
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